2011年8月17日水曜日

安全・安心の取り組み(平成23年8月17日現在)

協会がお届けするお米の安全・安心の取り組みをご紹介させて頂きます。
原発事故により発生した、放射能汚染が様々な分野に拡大しております。特に、牛肉の汚染が全国に波及したことにより、日本人の主食であるお米の汚染に国民の関心が集まって来ました。

私は、事故直後より、新米期からの放射汚染対策について、協会の職員の中でも放射能汚染に関心の高い、妊娠中や子育て中の女性職員を中心に話し合いを行ってきました。
話し合いでは、家族には大人も、子供や乳幼児もいるので、「子供に食べさせるお米の汚染は出来るだけ少ない方が良く、出来ればゼロが良い」「まして規制値以内だから安全というだけでなく、測定結果も知りたい」との切実な声が多数寄せられました。

人間は「目に見えないものや、知らないもの」に対しては、不安でいっぱいになります。
しかし、目に見えないものは見えるように、知らないものは知ることで不安はなくなるのではないでしょうか。生産者も消費者も放射能汚染の不安におそわれておりますが、放射能汚染対策は、生産者の立場ではなく、消費者の立場に立って対応することが、唯一の解決の道ではないでしょうか。

日本人の主食であるお米を守る為には、お米を食べる消費者を守らなければなりません。
お米の信頼を回復するには、消費者の信頼を得なければなりません。
その為、協会では、公的分析機関が所有しているものと同じ能力の測定器を導入し、放射性物質の測定方法、測定結果について公表することにしました。
公表することで、目に見えないものは見えるように、知らないものは知ることができるようにしたいと考えております。

私は、この協会の考え方を公表するにあたって、国の放射能汚染対策を批判したことにならないか、他のお米を批判した事にならないか、私の本当の想いを伝えることが出来るのか悩みました。
その中で、放射能汚染の不安におびえるだけでなく、真正面から放射能汚染対策に取り組むことが、風評被害を防ぐことが出来るのではないかと考えました。

協会は7月の段階で、協会独自の安心基準として、お米のセシウム規制値を5ベクレル/kgに設定しておりましたが、その後、寄せられる多くの声に応えるために、ゲルマニウム半導体検出器の検出限界値、1ベクレル/kg以下で測定し、放射性物質が検出されないお米をお届けすることにしました。

今回の協会の対策につきましては、様々なご意見があることと存じますので、ご指導を頂けましたら幸いです。

平成23年8月17日
大潟村あきたこまち生産者協会
代表取締役 涌井 徹